慶応大学医学部(特待生合格・県内初) 現役合格 / 東京医科歯科大学医学部 現役合格

杉本遼太 合格体験記

杉本遼太 合格体験記私、杉本遼大は慶応大学医学部東京医科歯科大学医学部合格することが出来ました。

私が受験生活を通して大事だと思ったことを、合格体験記という形で後輩に繋げることが出来ればいいなと思います。

まず、受験という戦を勝ち抜く上で気を付けなければならないのは、「努力をすれば成功する」などと短絡的に考えてはいけないことです。誰しも努力はしており、その中で成功する人と失敗する人が出てくるのであり、大事なのは、自分の努力が正しいベクトルを向いてるかどうかを常に意識するということだと思います。自分のレベルを客観的に評価したうえで、それに見合った勉強をするべきなのです。

次に、受験の時に重要になってくるのは、どの塾に通うかでしょう。全教科良い教師が揃ってる学校に通ってる人は別ですが、そうでない人はどうしても塾に頼らなければいけません。その時重要なのは、友達が通ってるからこの塾に行こうとかいうような幼稚な考えをするのではなく、塾の自習環境や授業のレベルなどを自分の目で確かめることだと思います。

私はその観点からアゴラは他のどの塾よりも優れていると考えていたので、ずっとアゴラで頑張っていた訳です。アゴラには主体的に学ぶ場が存在していますし、自習をしていても勉強に関係ないことでの話し声はほとんど聞こえてきません。また、授業も見せかけの授業ではなく、根本から考えさせるよう生徒に促す生徒主体の授業であり、主体的に学ぶ姿勢が身についている人は物凄い勢いで伸びていきます。逆に主体的でない人はどんどん遅れをとっていきますし、そういう意味で「競争」する場も整っているわけです。みなさん自分が最善だと思った塾を選びましょう。

ここで私が考える勉強スケジュールを大雑把に紹介したいと思います。

全教科夏休み前までに基礎固めとある程度の演習力をつけ、夏休みからは大学の過去問演習に入るというのが理想ですが、中々この通りには行かず、過去問演習に入ることのできない教科が出てくると思います。(私の場合は理科がそうでした)

また、自分では演習力がついていると思っていても、過去問をやってみると基本的なことが抜けていたりすることも多々あります。なので現実的には、夏休みから過去問演習に入れる教科は過去問演習をし、そうでない教科は夏休み半ばもしくは9月から過去問演習に入れるようにするべきでしょう。

9月~11月はひたすら二次対策をし(最近5年分ぐらいの過去問はとっておく)、12月初めごろから少しずつセンター対策も始めていくというのが理想でしょう。二次対策をしていてある程度力がついている科目(私の場合は英数理)はセンターレベルの問題なら安定して点がとれると思います。なので、センターでは他の科目(私の場合は国社)が勝負になってきます。
これらの科目はセンター過去問だけでなく予備校が出す問題集などもやって演習しまくるのが良いでしょう。

センター終わりから二次試験本番までは、過去問演習と問題演習をひたすら繰り返すのみです。センター対策をしているとどうしても二次力が落ちてくるので、基礎の確認なども含めセンターのせいで鈍った学力を取り戻さなければなりません。なので、演習をしながら基礎の確認もしていくのが良いでしょう。

次に各科目の勉強法、お勧めの参考書などを紹介したいと思います。

*数学
数学は、一つの問題に対して様々な角度からの見方があり、様々な解法があります。なので、ただ膨大な量の演習をして解答するだけでは実力は上がりませんし、初めて見るような問題にはお手上げ状態になってしまいます。そこで、答えよりもそれに至った過程を大事にして、様々な解法を理解してほしいです。このことを意識して演習することで、様々な引き出しを自分のものにすることが出来ますし、そうすれば標準レベルの問題であれば、問題を見たときに答までの過程がなんとなく見えてきます。さらに難易度の高い問題になってくると、このことに加えてある種の閃きが必要になってきますが、これは日ごろの演習の中で考えていくことで養っていくしかありません。東京出版の参考書がお勧めです。中でも私は月刊大学への数学にお世話になりました。学力コンテストではレベルの高い問題に対して試行錯誤することで柔軟な考えが出来るようになりましたし、記述の仕方なども学べたような気がします。大学の過去問を遡ってやりまくることで力をつけることもできると思います。

*英語
英語はまず、単語と文法をある程度頭に入れることが大事です。これをやった上で読解演習などをしながら、各大学の問題形式(英文和訳、和文英訳、要約、英作など・・・)にあった参考書をやるのが良いでしょう。速読できるようになる上で大切なのは、読解演習をしながらその都度問題文を音読することだと思います。音読しながら意味がある程度理解できるようになるまでやるといいと思います。リスニングは毎日TEDを5分でもシャドーウィングしとけばある程度は大丈夫だと思います。私は塾に頼ってた部分が大きいですし、各大学で問題形式が変わると思うのでお勧めの参考書は単語と文法に関するものを紹介します。鉄壁、ユメジュク、CDで覚える入試頻出英文1960

*理科
理科は全範囲の基本的なことを頭に入れながら、問題演習していくことに尽きると思います。各分野で問題の解法はある程度決まってるので、問題演習していく中でそれを自分のものにするのが大事です。公式などもただ暗記するのではなくて、問題を解いていく中で覚えようとすると頭に入りやすいと思います。

※お勧めの参考書
化学: 新研究 新演習 有機化学演習 原点からの化学シリーズ
物理: 難系 重要問題集

*国語
現代文は実際に答案を考えて自分の言葉で記述してみること、古文漢文は単語と句法をある程度頭に入れたうえで演習することが大事ですかね。古漢は英語同様問題文を音読することでも力がついていきます。国語に関してはあまり言えることが無いのでこの辺にしておきます(笑)

最後に全科目に共通して言えることですが、1つの参考書を最低2周のが思います。私はそうでしたが、2周目の方が1周目よりも遥かに自分の力になりました。

みなさん、これを読んで自分のためになると思う部分が少しでもあればそれを盗んで受験に生かしてください。では、さようなら。

塾でお世話になった先生方に感謝の気持ちを述べたいと思います。

*座波先生(英語)
座波先生は誤った方法で「多読」をやっていた私に現在地を自覚させ、受験英語を攻略するために必要な知識、戦略などを教えてくれました。座波先生の授業を長期間受けているうちに文構造に対して身体が反応するようになり、文章を理解しながらの「速読」を身に着けることが出来ました。また、英語以外の全教科でも時期に合った学習内容などのアドバイスをいただき、勉強計画の立て方など様々な面でお世話になりました。座波先生の情熱はすさまじいものでした(笑)その情熱を後輩たちにもぶつけて彼らの力にしてください。本当にありがとうございました。

*岡本先生(数学)
岡本先生の授業を受けているうちに、正しい数学の勉強法や考え方を学べたような気がします。先生の授業はただ解説するのではなく、生徒に解かせた後に先生がその場で解答するので、間違えやすい所や記述を抜かしてはいけない所などがよく分かりました。先生が出す問題は考えさせるものが多く、毎週問題に対して試行錯誤することで柔軟な考え方ができるようになれました。岡本先生は生徒が出来なさすぎるとほんの少し(本当にちょびっと)不機嫌になりますが、生徒が問題を解けたときにはめちゃくちゃ褒めてくれますし、それが自信にもなりました。これからもそのままの岡本先生で生徒に接してあげて下さい。そうすれば良い生徒は先生についていくと思います。本当にありがとうございました。

*上江洲先生(国語)
上江洲先生には何から感謝すればいいか分かりません。私が岡本先生座波先生と会えたのも、アゴラという「場」に出会えたのも上江洲先生がいたからこそのものです。先生の国語の授業はそこらの予備校のような小手先の授業(文章のどの部分を抜き出して繋ぎ合わせれば解答ができるかみたいなもの)ではなく、文章の背景を考えた上で筆者がどのような解答を求めているかを生徒と共に考えていく授業でした。その分生徒はすごく考えさせられますし、上手く解答を作れないときも多々あります。それでも考えに考えた上で自分なりの解答を紙に書く、この繰り返しで「国語力」というものが上がるのかなと思います。また、このような授業では生徒が考えた解答が先生のものより優れていることがあってもおかしくないですし、実際そういうことが起こるのは本当に良いことだと思います。先生と生徒に上下関係は必要ないのです。上江洲先生には勉強以外でも、受験のことで悩んでるときとかには相談に乗ってくれましたし、こちらから言わなくても悩んでることを見抜いて相談の場を設けてくれたりと、本当にお世話になりました。私は上江洲先生のような人には会ったことが無かったですし、会えて本当に良かったと思っています。これからもアゴラや先生との関わりを続けていきたいですし、またアゴラの人で集まって飲みにでも行きましょう。本当にお世話になりました。合格という形で少しは恩返しが出来たかなと思っています。これからもよろしくお願いしますよ。

杉本遼太 合格体験記